人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました

大川、小名木川、仙台堀川など、
『鬼平犯科帳』に登場する川を、小型ボートで回ってきました。

自転車や徒歩では何度も訪問した場所ですが、
舟からの景色は、また違うはずです。

実はこれらの川を回るツアーを計画中で、
今回はそのリサーチも兼ねています。


出発は、勝どきマリーナ。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10211218.jpg


















































ボートを操縦してくれるYさんと会い、打ち合わせします。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10211221.jpg






















乗るのは、物語にもよく出てくる「苫舟」ではなく(笑)、
このおしゃれなボートです。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10205578.jpg























桟橋から乗り込みます。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10211115.jpg






















船内はこんな感じ。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10195283.jpg






















船体の半分くらいは屋根が付いているので、
多少の雨なら問題ありません。

勝どきマリーナを出て大川を遡上、豊海橋から日本橋川に入ります。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10193214.jpg






















日本橋川は、上に高速道路がかぶっている区間がほとんどです。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10193257.jpg






















鬼平とは関係ありませんが、川から見上げる高速道路の姿に萌える人も少なくないそうですね。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_22184306.jpg























「暗剣白梅香」の記事でも書きましたが、
鎌倉橋の橋詰には鎌倉河岸があり、いろいろな商品が荷揚げされていたようです。
ガイドの方の話によると、現在の橋の下に見えるこの石垣が船着場の跡だとか。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10194534.jpg























江戸城の石垣には、よく見ると、
これを積んだ人や藩の名前が書かれているそうです。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_22180856.jpg























日本橋に近づきます。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10194537.jpg






















詳しく見たわけではありませんが、
「鬼平」当時の江戸の中心地である日本橋周辺は、
あまり出てこない気がします。

水道橋と飯田橋の間にある、日本橋川と神田川のジャンクション。
この近くに、通称「ゴミ船」と呼ばれている船にごみを積み込む集積場があります。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10195277.jpg























お茶の水の聖橋。
完成は昭和なので、江戸時代にはなかった橋ですが、
フォトジェニックではあります。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10200255.jpg


















































昌平橋。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10200224.jpg























長谷川平蔵の役宅は江戸城の清水御門前、
現在の千代田区役所の近くにあったという設定です。
そこから舟を使う場合は、この昌平橋から乗っています。
役宅からは徒歩だったりかごだったりしますが、
どちらにしろ、現在の感覚だとかなり距離があります。
でも『鬼平犯科帳』では、
密偵が役宅から徒歩で品川を何度も往復したりしていますから、
江戸時代の人はかなり歩いていたのですね。

浅草橋にかかる柳橋を通過すれば、また大川に戻ります。
今度は、川の反対側、
堅川に入ります。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10202267.jpg






















『鬼平犯科帳』に頻出の堅川ですが、
現在は、上に高速道路が架かっていることと、
大横川とのジャンクションより東側は埋められているので、
川としての人気はいまいち。

二之橋を通過します。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10202289.jpg






















『鬼平犯科帳』では「二つ目橋」として登場するこの橋、
何の変哲もありませんが、
軍鶏鍋や・五鉄が橋詰にあったという設定ですので、
鬼平ファンなら必ず訪れたいポイント。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_23022779.jpg






















陸から行くことは簡単ですが、
川から見られるのは、かなりレアな体験です。

橋近くの船着場。
こんな所から、平蔵や密偵が舟に乗ってきそうです。

『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10202207.jpg























堅川を東進すれば大横川とのジャンクションに出るのですが、
工事中のため、いったんまた大川に出て、
小名木川に入ります。

小名木川に入るとまず現れるのが萬年橋。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_14270239.jpg























鬼平では「万年橋」という表記になっていますが、
これもよく出てくるスポットです。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_23040848.jpg






















大横川とのジャンクションで右折すると、すぐに扇橋。
この近くにあったとされているのが、
密偵のひとり、粂八が主人を務めている船宿・鶴や。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_23053716.jpg






















宿があったのは、このあたりという設定です。

大横川を南下したら、次は仙台堀川です。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10203529.jpg






















仙台堀川を東へ、つまり大川方面に向かいます。
江戸時代は大川とつながっていて、
そのジャンクションには「上の橋」が架かっていたのですが、
現在こおは排水場になっていて、舟は通過することができません。

Uターンして、平久川とのジャンクションを右折。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10203826.jpg






















平久川という名前は、『鬼平犯科帳』では見た記憶がありません。
古地図にはあるので、仙台堀川などと同じような堀割、
つまり運河だと思われます。


平久川を南下すると大横川との十字路に出ます。
大横川を東に行くと、そのまま錦糸町の近くまで行けるはずなのですが、
このポイントから東の区間は航行できないそうです。

大横川を西へ。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10204693.jpg






















大川へ出る直前、大島川とのジャンクションが見えます。
大島川は、仙台堀川と大横川を南北にリンクしているのですが、
係留船が多く、実質的に航行できないそうです。
『鬼平犯科帳』の舞台を川から見てみました_e0066812_10204661.jpg






















ここまでのダイジェストを動画にしました。

冒頭にも書いたように、
「舟で巡る鬼平の舞台」というツアーをまもなく催行します。
ご興味にある方はお問い合わせください。




by senju_izakaya | 2020-09-10 13:53 | 水路から見る『鬼平』


<< 「蛙の長助」 「迷路」(特別長篇) >>